昨年12月の自民党安倍政権の発足により、長期デフレ対策、東日本大震災の復興、沖縄米軍基地問題等、山積する政治課題にスピード感を持って取組まれており、特に経済成長戦略アベノミクスの始動と大胆な金融緩和対策により年度終盤において、円安・株高の進行等、景気は回復基調にあります。
こうした情勢下、トラック事業は、依然として輸送量の低迷、燃料の高騰、厳しい運賃水準に加え、安全・環境対策等のコスト増大により厳しい経営を余儀なくされました。
共済契約につきましては、経営基盤の拡充を図るため、新規契約の獲得等「契約の増大」に取組みましたが、全般的には長引く不況による事業廃止・縮小、割引の進行等により、掛金収入は、前年を下回る結果となりました。
事故防止対策につきましては、ドライバー及び運行管理者の指導や交通安全モデル事業、セーティドライブ・チャレンジ100運動、事故防止機器導入助成等、重点対策を推進しました。
交通事故の発生は、死亡事故が4件4人と前年比3件3人の増となりましたが、対人事故は減少し、その他の事故は、ほぼ前年並みで推移しました。交通事故の解決につきましては、高額賠償事案の示談解決、顧問弁護士との連携による訴訟事案の解決など、適切な対応処理に努めました。
業務改善につきましては、「自動車共済掛金制度」の改正により対人及び対物共済の収支バランスの適正化を図り、また業務処理の適正・迅速・効率化、および事業継続計画(BCP)の中核機能を果す新電算システムを導入しました。
さらに業務管理の適正を期するため、各部門自主点検及び定期監査を実施し、交協連指導監査並びに中部運輸局立入検査により問題なく適正に業務が遂行されていることが認められました。
収支につきましては、事業推進全般にわたり役職員一丸となってコンプライアンスを遵守し健全・透明性のある事業運営に努めました結果、税引前剰余金は9,675万円となり、契約組合員に利用分量配当を行いました。
組合員数 | 451 | 社 |
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任意共済延べ契約数 | 15,032 | 台 |
対人共済契約数 | 5,386 | 台 |
対物共済契約数 | 5,220 | 台 |
車両共済契約数 | 1,718 | 台 |
搭乗者共済契約数 | 2,708 | 台 |
自賠責共済契約数 | 2,757 | 台 |
資産総額 | 22億2,948 | 万円 |
自己資本比率 | 61.9 | % |
支払余力比率(注) | 2777.4 | % |
税引前当期利益額 | 9,675 | 万円 |
配当金額 | 利用分量配当 約5,128 | 万円(配当率3.5%~10.5%) |
(注)当組合の支払余力比率は、中小企業等協同組合法に基づき算出しておりますが、損害保険会社のソルベンシーマージン比率と算出基準が異なるため単純には比較はできません。
中小企業等協同組合法施行規則等の改正に対応し、平成24年度以降の支払余力比率計算におけるリスク計数を一部変更しました。