平成30年度の我が国の経済は、緩やかな回復が続いているとされましたが、中小企業が大半を占める貨物運送業界においては、少子高齢化による若年ドラバー不足に加え、燃料費の高騰、環境対策へのコスト増加等により、依然として厳しい経営環境にありました。
このような経済情勢の中、当組合は、中小の貨物運送事業者によって設立・運営される共済組合として、「契約の増大」及び「交通事故防止」を重点として、役職員一丸となって取り組み、共済事業の健全な運営に努めてまいりました。
自動車共済契約については、共済4種目を合計した延べ契約台数は、前年度を若干数上回りましたが、契約目標台数の達成は、車両共済のみに留まりました。
自動車共済の正味共済掛金については、契約台数が低調であったのに加え、優良割引率の進行により、前年度比1.3%減の8億8,389万円余となりました。
自賠責共済については、対人共済とのセット割引の利用促進により、契約目標台数を達成しました。
交通事故防止対策の推進については、従来からの各種事業を着実に推進するとともに、注意喚起ステッカーの作製・配布等により、事故防止意識の向上を図りました。
交通事故発生状況については、死亡事故等重大事故の発生はなく、対人事故は前年度比で微減しましたが、対物事故と車両事故は微増しました。
事業の収支については、正味共済掛金が減収となった中、収支に大きく影響する重大事故の発生がなかったことにより、支払備金等の費用が大幅に減少し、年度当初の見込み額を大きく上回る過去十数年で最高額の税引前利益を計上しました。
組合員数 | 408 | 社 |
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対人共済契約数 | 5,670 | 台 |
対物共済契約数 | 5,678 | 台 |
車両共済契約数 | 2,109 | 台 |
搭乗者共済契約数 | 3,032 | 台 |
自賠責共済契約数 | 3,704 | 台 |
純資産額 | 25億5,464 | 万円 |
自己資本比率 | 72.2 | % |
支払余力比率(注1) | 3397.6 | % (注2) |
税引前当期利益額 | 2億9,539 | 万円 |
利用分量配当 | 1億7,937 | 万円 |
(注1)当組合の支払余力比率は、中小企業等協同組合法に基づき算出しておりますが、損害保険会社のソルベンシーマージン比率と算出基準が異なるため単純には比較はできません。
(注2)平成28年度から支払余力比率計算におけるリスク係数の一部を変更しました。